SAYAMA 見えない手錠を外すまで

感想

IKさん(イラストレーター)

1963年におきた狭山事件。別件逮捕されてウソの自白をさせられ、獄中で32年間、仮出獄後から18年たつ、石川一雄さんと、妻の早智子さんを3年間追って撮られたドキュメンタリー映画『SAYAMA みえない手錠をはずすまで』の完成試写会へ行ってきました。冤罪という重いテーマでありながら、ご夫婦の穏やかで温かな暮らしがていねいに描かれた内容です。それだけに、石川さんが50年間背負ってきた想像もできない苦しみと、この冤罪の根底に横たわる根深い差別の問題は、見ている者にズシンと問いかけてきます。徳島の被差別部落で育った早智子さんが、若いときにお祖父さんから「自分で自分を見てしっかり生きていればそれでいい」というようなことを言われて、「しっかり生きていたって差別されている」と言い返したときのことを語りながら、あのときお祖父さんにあんな言い方をしちゃいけなかったと静かにつぶやくシーンは、心が痛くてたまりませんでした。そこにある、いまもある、重苦しい現実は、楽しいことや嬉しいことを感じる日々と重なり合って存在するんだなと思いました。淡々と静かに、けれど重みとぬくもりを伴って心に響く映画です。都内では、10月31日(木)に日本教育会館大ホールで、11月1日(金)〜11月3日(日)まで在日韓国YMCAアジア青少年センターで完成上映会があります。ぜひ多くの人に見てもらいたいです。

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映画「SAYAMA」
みえない手錠をはずすまで

監督:金聖雄(キムソンウン)
音楽&ピアノ:谷川賢作/ギター&ハミング:小室等
撮影:池田俊巳
プロデューサー: 陣内直行

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© 映画「SAYAMA」製作委員会